こんにちは。商いの価値を再定義し伝える専門家、三浦事ム所の三浦路夫です。

おいしい料理を出すことに、日々力を尽くしている。それでも、「どんな店として選ばれたいか」と聞かれると、料理の説明だけになる。

飲食店のブランドを考えるときは、お客様がその料理を通じて、どんな時間を求めているのかまで捉えたいと思います。

同じ料理でも、一人で気持ちをほどきたい夕食と、大切な人を祝う食事では、求められる体験が違います。味への評価と、その店を選ぶ理由は、必ずしも同じではありません。

店主の想いを、お客様が過ごす時間にする

出発点は、「自分たちは、食を通じてどんな時間を届けたいのか」という店の意思です。それを、実際に通ってくださるお客様の喜びや期待と照らし合わせます。

例えば、「家族が節目を重ねる場所でありたい」と考えるなら、料理、席、接客、価格の考え方まで、その価値を支える必要があります。

華やかな演出を増やせばよいわけではありません。家族で気兼ねなく話せることが大切なのか。少し背伸びした特別感を望んでいるのか。どんなお客様に、どんな喜びを届ける店なのかで、判断は変わります。

この軸は、流行のメニューを取り入れるときにも役立ちます。話題になるかに加えて、自分たちが届けたい時間を豊かにするかを考えられるからです。

スタッフにも、接客の手順とともに、その理由を共有します。なぜ声をかけるのか、なぜ今は会話を妨げないのか。店の想いを理解してこそ、場面に応じた振る舞いにつながります。

飲食店のブランドは、店主の想いが料理と空間と人を通して、お客様の記憶になることで育ちます。

料理を磨くことと、その料理でどんな時間を届けるかを定めること。両方をつなぐのが、ブランド構築です。

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